2016年 2月

遺言が発見されてから遺言が執行されるまでの流れは、まず公正証書遺言として遺言を残していない場合は、家庭裁判所に対して検認の申立てを行い、検認終了後に検認済証明書の交付を受ける必要があります。遺言書の開封は検認の手続きの際に、申立人と相続人、裁判官の三者立ち会いのもとで行うこととされているため、検認の日までは開封しないまま無くさずに保管しておかなければなりません。
遺言執行のための作業は、検認手続きが終わった段階から行えるようになります。もし、遺言書で遺言執行者が選任されているのであれば、以後の作業は選任された執行者が中心となって行います。一方、遺言執行者が選任されていない場合は、家庭裁判所へ執行者の選任を申し立てます。そして、裁判所から遺言の執行者として指名され、その指名を承諾した人物が、遺言執行に向けての作業を行う流れになります。遺言執行者は相続人が就く場合が多いですが、利害が対立している相続人がいる場合などは、弁護士や行政書士などの専門家や全く利害関係が無い第三者が選任したほうが、遺言の執行が円滑に進む場合もあります。
なお、検認の日を迎える前に勝手に遺言書を開封したり、検認の手続きを経ずに遺言を執行した場合は、どちらも民法の規定によって過料に処され、遺言の執行も無効になります。遺言書を発見してから遺言を執行するまでの手続きは、必ず法律に則って実施しましょう。

遺産相続の際に見つかることがある遺言書の中には、封印のあるものとないものが存在します。封印がある場合は、たとえ身内であっても勝手に開封ができず、検認という証拠保全手続きを行うことになります。
まず、家庭裁判所に対し、検認確認の申立をします。申立には遺言書1通につき、収入印紙が800円かかります。場合によっては連絡用の切手が必要になりますので、申立をする裁判所に聞いておきましょう。
申立書、申立人と相続人全ての戸籍謄本、遺言者の除籍謄本に改製原戸籍謄本、出生~死亡までの戸籍謄本、開封されている場合に遺言書の写しが、申立の時に必要となる書類です。
検認確認は遺言書の存在やその内容を知るためのもので、偽造や変造などを防ぐために利用されています。遺言書が有効か無効であるかを調べるものではありません。
遺言書の効力について相続人が互いに争い、解決が難しい時に、遺言無効確認裁判を提起する場合があります。遺言無効確認裁判では、遺言書の真正、適式性、遺言能力の要素のいずれかを確かにする、もしくは複数の要素について裁判が行われます。
遺言書の真正について、筆跡鑑定が効力を発揮すると考えられがちですが、裁判所では筆跡鑑定について、絶対視はしていません。

自分の両親や兄弟などの死後にやるべきことは、遺言をのこしているかどうかを確認することです。もし、遺言書を発見した場合は、見つけた時点ですみやかに検認の申立てを行う必要があります。検認は、故人の遺言の存在を相続人をはじめとする関係者に知らせる目的と、遺言書の偽造や変造を防ぐ目的で、亡くなった人の最後の住所地になった場所を管轄する家庭裁判所で、遺言書の形状や内容を確認するための手続きです。
検認手続きは、遺言の発見者が裁判所へ書面で検認を申し立てることによって始まります。申立てを受理した裁判所は、全ての相続人に対して検認を行う日を送達します。検認を行う日がきたら、裁判所で申立人、出席した相続人、裁判官の三者の立ち会いのもとで遺言書の形状を確認したり、開封して内容を確認したりします。手続きの最後に、裁判官によって検認調書が作成されれば手続きが終了となります。なお、検認手続きの終了後は、遺言執行のために必要な検認済証明書の取得を申請する作業が必要です。
遺言書の内容は検認手続きによって明らかになりますが、検認手続き自体は遺言書の有効性を判断するためのものでありません。相続人の間で遺言書の内容について争いが発生した場合は、検認終了後に裁判所に遺言書無効確認の訴えなどの訴訟を提起することになります。

自分の父母が亡くなった場合、自分自身やその兄弟姉妹などの残された者がます最初に行うべきことは遺言の有無の確認です。このとき、遺書が発見された場合は、その取り扱いにおいていくつか注意点があります。
発見された遺書の取り扱いにおいて最も重要な点は、勝手に開けてはならないという点です。遺書を勝手に開封すると民法第1005条の規定により5万円以下の過料に処され、相続に関する不動産登記もできなくなってしまいます。では、勝手に開封できない遺書をどのようにすれば良いのかというと、この遺書を遺言者(死亡者)の最後の住所地を管轄している家庭裁判所に対して提出をし、検認の申立てをします。検認は、遺書の偽造や変造を防止して遺産相続におけるトラブルを防ぐ目的で家庭裁判所内で相続人の立ち会いのもとで行われる遺書の確認手続きで、この手続きを行って調書が作成されることで死亡者がのこした遺書が確かに死亡者本人によってつくられたものであることが確認されます。遺書の開封は、検認手続きの段階で初めて行うことができ、相続人はこの時はじめて遺書の内容を知ることになります。
なお、遺書を公正証書の形でのこしていた場合は、公証人役場に原本が保管されているため、家庭裁判所に申立てを行う必要はありません。

遺言執行者は、遺言書の趣旨にそって、遺言書に書かれている内容を実現する人で、遺言で指定される場合と、家庭裁判所により選任される場合があります。遺言書で執行者が指定されていない場合や、指定されていても就任しない場合には、相続人等が裁判所に選任してもらうように申し立てます。未成年者や破産者を除いて誰でもなることができますが、相続人の一人を指定するとトラブルの原因になりかねません。利害関係のない第三者を指定するとよいでしょう。また、報酬についても、遺言書に記載しておくと手続きがスムーズです。
仕事の主な内容は、次のようになります。相続人と受遺者に、執行者に就任した旨の通知を出します。相続財産目録を作り、相続人・受遺者に交付します。受遺者に対して、遺贈を受ける意思があるかを確認します。遺言による認知があった場合には、市町村役場に届け出ます。遺言に相続人の廃除の指定があった場合には、家庭裁判所に廃除の申し立てをします。不動産がある場合には、相続登記の手続きをします。相続財産の名義変更や解約などの管理、処分を行います。遺言に従って、受遺者に財産を引き渡します。その他、遺言の執行に必要な一切の行為をします。

生前に遺言書を作成することが注目されています。いくかの形式が用意されていて、法的に認知されている方法によって作成することが必要とされており、現在では専門家なども多数存在していることによって、最適な方法にて作成することもできます。そんな中、人によっては作成した遺言書を後に見直すことが必要になるケースがあります。遺言書の多くは作成者の意志に基づく内容を持っている性質があるために、その時の生活状況によっても変わってくる部分があります。この場面では、遺言書の取り消しや遺言の撤回を行うことが必要とされているものですが、この点に関しては民法によって、いつでも取り消しを行うことができると規定されていることによって、作成者は自由に作り直すことができます。しかし、遺言書には自筆証書遺言や公正証書遺言などの種類が用意されているために、いずれかの方法を選択して常に正式な遺言を作成しなければならないものとされています。その一方で、生前に相続する予定だった財産などに対して、何かしらの不具合が生じてしまい、正しく相続することが困難な状況になってしまった場合では、遺言書を取り消したと見なされてしまうことがあるために、注意が必要とされています。

遺言書は、故人の最後の意思が記載された文書です。そして、内容によっては、遺族にとって、その後の生活に大きな影響が及ぶ可能性すらあります。このため、遺言を残す人は、少なくとも、自分の意思を明確に表示することが可能である必要があります。当然ながら、こうした遺言能力のない人の作成した遺言書の内容は、有効とは認められません。たとえば、自分自身の意思で遺言を作成する能力の欠如した人が、悪意を持つ第三者によって、遺言書を書かせられるといった事態も想定されるでしょう。
したがって、民法では、自分の意思で作成する能力があると認められる条件が規定されています。まず、年齢制限が存在します。具体的には、満15歳以上である必要があるのです。言い換えれば、満15歳未満の人の場合、遺言書を作れないことになります。
また、精神障害などがないことも条件の1つとなります。それでは、精神障害のある人は、一切、遺言を残すことが許されないのでしょうか。実は、遺言を残すことは可能です。例えば、最も程度が重いとされる成年被後見人でも、一時的に判断能力が回復する場合があります。このような状態のとき、医師2人以上の立会があれば、遺言を残すことが可能となるのです。

遺言の中でも自分だけで作成することができる自筆証書遺言は手軽であるために良く利用されるのですが、場合によっては無効になってしまうことがあります。そのような無効になる場合について考えていきましょう。
まず、遺言能力の欠如によって無効になる場合があります。遺言を作ることができるのは15歳以上ですから、其れに満たない年齢で作成したものは無効になります。また、精神的な問題があり判断力がないと認められる場合などは、遺言能力がない場合があります。
また、遺言自体に問題がある場合も無効になります。特に気を付けたいのが共同遺言になってしまう場合です。特に夫婦で遺言を残す時に一つの文書にしてしまう方がいますが、そういった二人以上の遺言を一つの遺言にしてしまうことは無効原因となるので気を付けましょう。他にも遺言が有効になるためには様々なルールがありますので、作成前にチェックしておくことをお勧めします。
また、無効ではなくとも取り消しの対象となることもあります。遺言が詐欺や脅迫によってなされた場合などです。争いがある場合は調停や裁判になることもあるので、可能性があるときは専門家に相談をして対応していくことを考えるとよいでしょう。

遺言では民法、その他の法律で定められた事柄についてのみ効力をなすことが出来ます。また未成年者でも15歳以上であれば、親の同意が無くても遺言することができ、成年被後見人でも正常な判断をすることができる状態ならば遺言できます。
さて、遺言できることですが大きく分けて、相続に関すること、財産処分に関すること、身分に関すること、その他となります。
相続に関してですが、遺言を残すことによってその文書の内容を優先して相続することが出来ますが、法律で定められている法定相続人外の人物も関与していると内容どおりの相続を行うことができません。しかし遺言の内容を無視するのではなく、配慮は行われるので完全に遺言の内容とは一致していなくても、意向は配慮されます。また、仮に遺言で相続人が一人しか指定されていなくても、他に法律上相続人となれる人が存在するのならば、その人たちも遺留分という形で財産を貰うことが出来ます。
そして、遺言者に相続人がいない場合、または相続が完了しても財産が余る場合は最終的に遺産は国庫に帰属することになります。ただし、国庫に帰属する場合でも放置しておいて自動的に帰属されるわけではなく、それなりの手続きをしなければなりません。

遺言書には、絶対的な効力があります。
とはいえ、それもキチンとした作り方がされていれば、の話です。
例えばパソコンで文字を打ち印刷したものや作成された日付の明記されていないものなど、
あるいは他の人に指示をして書かせたものなどは無効とされてしまいます。
こういった物は、ただ無効になるだけでなく内容次第では親族同士の諍いの元となってしまいます。
また、例え有効だとしても内容に不満を持たれたりすればそれだけでも骨肉の争いが起こってしまい、
亡くなった人の意思とは全く違うものとなりかねません。
相続手続きを進めるうえで欠かせないのが遺言書であり、
死後の願いを叶える、叶えて貰う為に遺す唯一無二の財産でもあるのです。
その為にも一切の不備なく、誰も不満を持たないような内容を記しておく必要があります。
遺言書を作るメリットは、自分の死後の願いを残された人達に叶えて貰うというだけでなく、
紛争防止にも役立つということです。
自分が何故、このような財産分配を望むのか、残された家族達にどのように生活してほしいのか、
そして、決してこの遺言書が元で家族の仲違いが起こらないよう、仲良く暮らして欲しいという旨を
記しておくことで、自分の真意を余すことなく、誤解を招くことなく伝えられるでしょう。小物03

最近の投稿